2020年を見据えた教育を今から
- study-partners
- 2017年3月1日
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2020年、これからの社会で必要な21世紀型の学力を身に付けさせるべく、大学入試を筆頭に大学や高校の教育が改革される。
特に、これまでの正解を見つけるトレーニング「詰め込みドリル教育」をひっくり返して、正解のない問いを探究する「アクティブラーニング」と名付けられた教育へと転換すべく、準備が着々と進められている。
では、入試や学力の内容はどう変わるのか。詳細は検討段階ではあるが、すでに方向性は示されている。
まず、「より多く覚え、より早く解く」というこれまでの学力は、「知識・技能」の学力と名付けて、今まで同様、試験で測られる。その意味では「詰め込みドリル教育」がなくなるわけではない。計算問題の練習や歴史人物の名前の暗記といった勉強はこれからも続く。しかし重要なのはここからだ。
世の中に出たら、答えのない問題に取り組まなければならない。少子高齢化問題や経済政策に始まり、企業の商品開発やPRの仕方まで、今や正解はひとつではない。知識は重要だが、むしろ自分なりのアイデアを作り出さなければならないのだ。
そこで「正解のない問題を解決する力」が重要になってくる。文科省はこの力を2つ目の学力として「思考力・判断力・表現力」と定義し、それをより一層重視する試験を用意する。今までのセンター試験は廃止され、記述式や、コンピュータを使って受験するシステムであるCBT(Computer Based Testing)方式、科目の枠を超えた総合型の試験が検討されている。
そして3つ目の学力。これは「主体性・多様性・協働性」と名付けられているが、具体的には以下のようなイメージだろう。
その生徒が「知りたい!」「やりたい!」と思っていることは何なのか。研究したいテーマや、将来、就きたい仕事は何なのか。将来の目標に対して今までどんなチャレンジをしてきたのか。リーダーシップやフォロワーシップを発揮したことがあるか。自分の資質をどのように社会に役立てようとしているのか。その生徒のビジョン・意欲・経験を、学力として測り評価するのだ。この3つ目の学力は、各大学が実施する個別試験で測られる。具体的には面接・プレゼンテーション・志望理由書の作成といった、就職試験にも似た方式が検討されている。
因数分解のスピードを速くする。英単語を大量に暗記する。さまざまな解法テクニックをマスターする。こうしたトレーニングを通して身につけられる学力は、2020年以降は合格に必要な学力の3つのうちの1要素でしかなくなる。したがって残り2つの学力を育てるための、新たな教育手法の開発に取り組まなければならない。
2つ目「思考力・判断力・表現力」と3つ目「主体性・多様性・協働性」の学力を育てる教育手法は、実はすでに存在する。その筆頭が「アクティブラーニング」という手法で、先生は基本的に問いを与えるだけで生徒が主体的に調べたり話し合ったりして学んでいく授業をする。先生が黒板の前で板書して生徒は黙々とノートに写すといった授業ではない。主役を先生から生徒に変える、これこそが、スタディ パートナーズが目指す教育です。